はじめに

セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン‐イレブン・ジャパンは、環境に配慮した取り組みの一環として、2023年5月下旬から全国のセブン‐イレブン21,402店舗で使用する容器に使用するインクの転換を順次開始することを発表しました。この取り組みにより二酸化炭素排出量の削減を目指します。

https://sustainablejapan.jp/2023/04/07/7-eleven-ink-reduction/88527

具体的には、従来使用していた油性インクから水性インクへと切り替えます。油性インクは製造過程で石油由来の原料を使用しているため二酸化炭素の排出量が多く環境に対する負荷が大きいとされています。一方で、水性インクは石油由来の原料を使用せず二酸化炭素の排出量を削減することができます。

この取り組みは、セブン‐イレブン・ジャパンが取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」にも合致するものであり、地球環境保護に対する取り組みの一環といえるでしょう。

また、セブン‐イレブン・ジャパンは、容器に関しても環境に配慮した取り組みを進めています。既に、プラスチック製ストローの廃止やレジ袋の有料化などを実施しており、環境保護に取り組む企業としての姿勢を示しています。

今回の取り組みにより、セブン‐イレブン・ジャパンは、二酸化炭素排出量の削減に貢献するとともに環境保護に対する意識の高まりを促進することが期待されます。また、環境に対する負荷が小さい製品を提供することで消費者からの支持を得ることもできると考えられます。

しかしながら、水性インクは油性インクと比べて印刷効果や耐久性に劣る場合があるため、セブン‐イレブン・ジャパンは製品の品質には一切妥協しないことを強調しています。転換作業による在庫調整の必要性などもあるため、セブン‐イレブン・ジャパンは慎重かつ段階的な切り替えを行うことを明言しています。

なお、セブン‐イレブン・ジャパンは、今回の取り組みを契機に更なる環境に配慮した取り組みを進めていくことを表明しています具体的には、容器のリサイクル促進や省エネルギー型店舗の展開などが検討されています。

このように、セブン‐イレブン・ジャパンの取り組みは、単なる環境保護への意識の高まりに留まらず、企業としての社会的責任や顧客の要望にも応えるための重要な取り組みとなっています。今後もセブン‐イレブン・ジャパンが環境に配慮した取り組みを進める姿勢は多くの企業や消費者に影響を与え地球環境保護の一助となることが期待されます。

さいごに

セブン-イレブン・ジャパンが容器に使用するインクを切り替えて二酸化炭素排出量を削減する取り組みは、環境保護に向けた企業の社会的責任を果たす良い例だと思います。特に、セブン-イレブン・ジャパンのような大手企業が、このような取り組みを積極的に行うことは地球環境保護にとって大きな貢献となると考えられます。

一方で、今回の取り組みは、在庫調整など多くの問題を抱える可能性があり、容器に使用するインクだけを切り替えることが環境問題の解決につながるわけではありません。より広範な環境配慮の取り組みが必要であると言えます。

また、消費者側にとっても、リサイクルやプラスチックごみ削減などの環境配慮に対する意識が高まっていることがうかがえます。セブン-イレブン・ジャパンが今後、より具体的で継続的な環境配慮に取り組むことで消費者からの支持を集めることができると考えられます。また、今後もさらに継続的な取り組みが必要であり、消費者や社会全体の意識改革も不可欠となっていると考えられます。