目次
はじめに
環境省で、令和元年に ESG 金融の普及・拡大に向けた「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」が創設されました。
本年 2 月 20 日に4回目の賞の授与がありました。
「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」とは?
「ESG ファイナンス・アワード・ジャパン」とは、
ESG金融に積極的に取り組む金融機関、諸団体や環境サステナブル経営に取り組む企業を評価・表彰し、その内容を ESG 金融や環境サステナブル経営に取り組む多くの関係者と共有することを目的としています。
投資家部門、間接金融部門、資金調達者部門、金融サービス部門、環境サステナブル企業部門の 5部門にわかれています。
金、銀、銅、特別賞がそれぞれで授与されます。企業の応募した取組について、ESG ファイナンス・アワード・ジャパン選定委員会による審査を行い、各部門の受賞者を決定し各賞の授与を行うものです。
環 境 サ ス テ ナ ブ ル 企 業 部 門 の 表 彰 結 果 は ?
金賞: アサヒグループホールディングス株式会社
味の素株式会社銀賞: 伊藤忠商事株式会社
積水化学工業株式会社
積水ハウス株式会社
東京海上ホールディングス株式会社銅賞: 株式会社アイシン
セイコーエプソン株式会社
株式会社デンソー
富士通株式会社特別賞: 株式会社 INPEX
株式会社オカムラ
キリンホールディングス株式会社
三井化学株式会社
あ る 3 社 の 表 さ れ た 理 由 は ?
(金)アサヒグループ ホールディングス
サステナビリティ課題の財務影響に加え、リージョン別にブレークダウンした開示に取り組むことで、 グループ全体の取組をわかりやすく説明するベく努めていることを高く評価する。
事業活動のサステナビリティを担保するために事業ごとに重要原料を定め、ステークホルダーを巻き込んで気候変動、水資源、生物多様性の 3 つの視点に基づいた環境リスク評価を行っている点は、持続可能な原料調達に関する一つの雛形として評価できる。
(金)味の素
強力なリーダーシップの下、サステナビリティの観点で企業価値向上を追求していく独自のガバナンス体制が敷かれており、各環境課題に対するリスク・機会が整理されているだけでなく、サプライチェーンの各プロセスが抱える問題を整理した上で課題解決に臨んでいる姿勢を高く評価する。
環境負荷低減に向けスコープ別にアクションプランを明確にし、プラスチック使用量削減などに取り組んでいることも評価できる。
(銀)伊藤忠商事
企業理念である「三方よし」の精神の下、外部環境の変化を認識した上で、ビジネスポートフォリオを脱炭素に向けて変質させ、GHG 排出削減に貢献するビジネスの積極推進を通じ「オフセットゼロ」を目標に掲げている点は明確であり高く評価できる。
サステナビリティ推進体制を構築し、 ガバナンスを機能させている点も評価できる。今後、削減貢献量を拡大する取組にも注目したい。
ということでした。
どうやら環境省は、E S G 企業としてどれだけ具体的なプランを設定してどうガバナンスして成果に繋げていくかを評価したようです。また、将来的な貢献度も考慮しているようでした。
(※環境省Webページより抜粋)
まとめ
今回は環境サスティナブル部門に限って受賞企業を紹介しました。今回受賞したプランは
良いですが、実際に海外に比べ再生可能エネルギーの導入が遅い日本では、プランの実現
は難易度が高いと思われます。
プラン通りにいくのか、それを見て他の企業はどう動くの
か動向を追っていきたいところです。